胸椎・胸郭の解剖・運動学・治療法セミナー
【セミナー概要】
先日のセミナーでは、「胸椎・胸郭の解剖学や運動学の基礎理論」と「臨床で役立つ評価・治療方法」について詳しく解説しました。下記にその要点をご紹介します。
1.胸椎と胸郭の解剖学・運動学的特徴
- 胸椎は可動性に乏しく、胸郭と一体となって運動します。
- 特に上位胸郭の動きが重要であり、胸郭の拡張性は呼吸、姿勢制御、肩や頸部の動きに影響を及ぼします。
- 胸椎が硬い場合には、肋骨の動きや胸郭全体の運動性の評価が必要です。
- 呼吸時における肋骨の動き関係についても解説しました。
2.胸郭の評価と治療手技
- 胸郭は、上位と下位で異なった運動機能を有し、その動きの特徴を評価します。
- 特に重要な評価ポイント
- 胸郭の上位部分の伸展不全
- 胸郭の回旋制限
- 肋骨の開閉運動
- 頸椎や肩甲骨との連動性
- 治療手技やエクササイズを通じた胸郭の可動性向上・姿勢制御力アップの方法を指導しました。
3.胸郭と腰椎・骨盤との関係性
- 胸郭の可動性やアライメントは腰椎や骨盤の位置に影響を及ぼします。
- 正しい胸郭のポジションを確保することで、腰痛や姿勢不良を改善できます。
- 胸郭~骨盤の連動性を考慮した治療アプローチが重要であることを解説しました。
4.胸郭アライメントが全身へ与える影響
- 胸郭のアライメントが崩れると、肩関節や頸部、腰部へ悪影響を及ぼすことがあります。
- アライメントを改善するための評価方法とエクササイズを紹介しました。
- 評価では、胸郭の側屈、回旋パターン、聴診器領域の柔軟性、肋骨の可動性が重要視されました。
5.胸郭・胸椎への理学療法手技とエクササイズ
- 胸郭可動性を改善するエクササイズ例
- 深呼吸を活用した肋骨の拡張運動
- 胸椎伸展エクササイズにより胸郭拡張を促す方法
- 肩甲骨内転下制を通じた胸郭動作改善
- 胸郭を支える腹筋群や横隔膜の協調性を向上させる重要性を解説しました。
- 上位胸郭の運動改善を狙った頸椎アラインメント調整についても指導しました。
6.実践的な技術デモンストレーション
- セミナーでは参加者同士の評価演習を通して臨床的に即応可能なテクニックを実践しました。
- 肋骨の可動範囲を広げるための具体的なテクニックを体験しました。
- 実技練習では、チェストグリップ評価や皮下組織の滑走性改善メソッド、腹筋と肋骨弓間の分離リリースなどを実施しました。
全体的に、臨床における胸郭および胸椎評価の重要性を再認識し、その解剖学的な基本的理解と臨床応用可能な評価・治療方法を紹介する内容でした。
日常診療ですぐ実践可能な具体的テクニックを多数提供し、参加者からも大変好評をいただきました。
胸郭や胸椎に関する評価や治療法の知識をさらに深めたい方、日常業務で運動療法や手技療法の効果を高めたい方は、ぜひ次回開催される当セミナーへの参加をご検討ください。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
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