CSPT2025セミナー報告
胸椎・胸郭の解剖学と臨床応用の最新情報
今回開催されたCSPT2025セミナーでは、胸椎・胸郭の解剖学、運動学、評価、治療について最新の知見が共有されました。ここでは、その要点を振り返ります。
1. 胸椎と胸郭の解剖学と運動学
- 胸椎の運動は胸郭が及ぼす影響を大きく受けており、とくに上位胸郭の動きが重要。
- 呼吸時の胸郭動作パターンと姿勢の関係を解説。
- 胸椎が固い場合は肋骨の動きにも注意が必要であり、評価・治療の際には必ず考慮する。
2. 胸郭・肋骨の臨床評価法
- 胸郭を上位胸郭・下位胸郭にわけて評価し、それぞれの拡張困難や回旋制限を見極める。
- 肩甲骨を含めた姿勢評価および胸郭・肋骨の開閉運動評価を詳細に紹介。
- 胸椎の固さを感じた場合は、まず胸郭・肋骨の動きを改善することが重要。
3. 胸郭と腰椎の関係性
- 胸郭の可動性や骨盤姿勢と腰椎の機能との密接な関連を提示。
- 胸郭の問題が腰痛につながる可能性が高く、日常生活やスポーツ活動において特に注意。
- 胸郭・骨盤のアラインメント調整が腰痛治療の鍵となる。
4. 胸郭の可動性・安定性向上のための具体的アプローチ
- 横隔膜、腹横筋、骨盤底筋の働きを促進し、腹腔内圧を上げ胸郭の安定性を向上。
- 腹筋群の適切な使用法を実技を交えながら解説し、可動域向上を図るエクササイズを紹介。
- 胸郭・肋骨の可動性向上が、アスリートのパフォーマンスや、一般の方の日常動作改善に寄与。
5. 肋骨の可動域を広げるためのテクニック
- 肋骨の上下方向への動き改善が重要であることを強調。
- 内臓の機能低下や肩甲骨のポジションが肋骨の動きを制限する可能性があることを確認。
- 胸郭前面、特に腹直筋周囲の筋膜リリース技術を紹介。
6. 聴覚(胸椎)の評価方法とアラインメント調整
- 胸椎の屈曲伸展、側屈回旋テストなど評価技術を詳細に解説。
- 胸椎のアラインメント不全が姿勢や痛みの原因となる可能性を紹介し、具体的な改善方法を提示。
- 専用ベルトなどのツールを使用した治療方法の具体的手順を提供。
7. エクササイズ・運動療法の実践
- 呼吸法と胸郭の伸展運動を組み合わせることで胸椎の屈曲過多を修正。
- 胸椎前面の伸張性を向上させるエクササイズ。
- 日常的に実施可能なセルフマッサージとストレッチ方法を指導。
まとめと次への期待
CSPT2025セミナーでは、胸椎・胸郭の障害が腰痛や姿勢問題に大きく関連することを学べました。また、評価からアラインメント調整、実技を交えたエクササイズの指導まで、幅広い情報が共有され、多くの参加者から実際の臨床応用への強い関心が寄せられました。
今後のセミナーでも、実践的な臨床スキルの向上に役立つ様々なテーマを取り上げていきます。専門知識と実技を身につけ、治療やパフォーマンス向上に活かしたいと考えているすべての方のご参加を心からお待ちしています。
ぜひ次回のセミナーにもご参加ください。
■実技セミナーを探す⇓
https://seminar.realine.org/pages/hands-on
■オンラインセミナー(ライブ、オンデマンド)を探す⇓